老人ホームやマンション!将来の家はどうする?

誰でも年を取っていくことになります。その時にどこに住むのか考えておくことは必要です。今の環境で住み続けることができるのか、そうでなければどうするのか、決めたうえで必要な準備をしていかなければなりません。

住む場所はもちろんですが、介護など必要な支援を受けられる体制が整うかどうかも重要ですから、その点からもチェックして将来の暮らしを考えておきましょう。

自分たちだけで暮らすことは困難に

年齢を重ねていくと、心身に様々な変化が生じてくることになります。若い時には何でもなかったことが自分でできなくなっていくことがあるのです。その時に、住む場所や家の状況によっては生活が難しくなっていくことがあります。

特に問題となるのが、体が動かなくなった時です。ちょっとした移動はできたとしても、例えば団地の高層階でエレベーターなどがないと移動することが不可能になります。一軒家であっても、二回以上の部屋に上がることは難しくなるかもしれません。

そういったことを考えて、移動ができるような設備があるところ、安全な移動が可能な住まいを探していくことが必要になってきます。また、自分たちだけで生活することは難しく、家族や第三者の介護を受ける必要が出てくることがあります。

そうなった時に支援を受けられる場所かどうかは大きなポイントです。福祉サービスが十分でない地域の場合には、希望しても必要なサービスが提供されないこともあります。家族に支援してもらいたいと思っても、家族の住まいと離れていると助けてほしい時に助けてもらえるとは限りません。

住む家はもちろんなのですが、どこに住むのかについても考えていかないと、高齢になってからの暮らしは厳しくなっていきます。自分たちが住みたい場所がどうなのか、いろいろな角度から調べていくことが必要になるのです。

一軒家で考えておきたいこと

すでに持ち家があったり、一軒家を借りて住むことを検討している方の場合には、まずその家自体が高齢になっても住みやすい形になっているかどうかが重要になります。特に足腰が弱ってくると家の中での移動が難しくなりますから、補助を使った移動ができるような形かどうかを見ておきましょう。

廊下などが狭いと、車いすなどが通れずに使えなくなります。手すりを使いたくても、手すりを付ける都が廊下が狭くなってしまい通行が難しくなることもあります。手すりを付けることが可能な幅かどうかもポイントです。

また、住まいで普段使う部屋が2階以上になると、移動が難しくなっていきます。どうしても2階以上にせざるを得ないなら、車いすなどでも使える自宅用のエレベーターの設置なども考えることになるでしょう。持ち家である程度土地とお金に余裕があるなら、平屋に建て替える手もあります。

子供と暮らす家として建てて部屋数が多い家の場合、子供が巣立てばそれほど部屋が必要ないのです。その段階で平屋にしておくことで、年齢を重ねても安心して住めます。平屋にしても、階段のスペースが不要になるので結果的にはそれほど狭くなった印象にならないことも多いです。

余裕があるときに建て替え、減築を検討してみましょう。

マンションで気にしておきたいこと

マンションの場合、移動がしやすいかどうかは重要なポイントとなります。エレベーターがあることはもちろん必要ですが、そこに行くまでの廊下なども十分通過できるかどうかを確認しておきたいものです。車いすになることを考えて、それでも十分な広さがあるかを見ておきましょう。

また、必要になったらバリアフリー対応のリフォームをして住もうとしている方もいるかもしれません。しかし、マンションによって、また賃貸の場合などにはリフォームに制限があることも多いので、リフォームを検討している場合には可能なのかどうかをチェックしておくとよいでしょう。

また、新しくマンションに入る場合に、周囲の人とのかかわりが少なくなりがちな傾向があります。高齢だからこそ人とのつながりは重要です。何かあった時だけ頼ることは難しいので、常に関わっている人がたくさんいる状況が好ましいです。

マンション内の自治会の集まりなどがあれば顔を出したり、近所の人と積極的に会話をしたりと人間関係を構築していく努力も必要になります。場合によっては地域のサークルなどを利用して関係を作っておくことも必要になるでしょう。

こうした点も考え、マンションやその周辺で会話がしやすい環境か、人の集まりが多いかなどもチェックしておきたいポイントです。

高齢者専用のマンションも

最近は高齢者専用のマンションも増えてきています。介護サービスなどが受けられたり、何かあった時に見守りや駆け付けサービスなどを利用できるなど、高齢だからこそ必要なものがそろっている点では安心できます。設備なども高齢者に合わせて作られているため、住むうえで安心できる環境になっています。

ただし、サービスなどが整っているために周囲の相場よりも購入額や家賃が高額になったり、サービス使用料が高めであったりという点があるので、利用が十分可能かどうか自分の経済状態と照らし合わせてみておきたいものです。

また、運営会社の状況によってはサービス提供が途中で終了したり、会社の倒産で状況が変わったりすることがあります。高額な費用を払っていたのに、それが消えてしまうこともあるのです。その点も考えて、無理のない範囲で利用できる高齢者専用マンションを選んでいきたいものです。関連サイト>ウチシルベ > 老人ホーム探し方

老人ホームを見学してみよう

介護が必要になった場合の住まいとして多くの方が利用するのが老人ホームです。老人ホームと一口に言っても、様々なものがあります。特別養護老人ホームは、提供されるサービスがおおよそ決まっていて、介護保険などで負担が軽減できるので希望する方が多いですが、空きがなかなかない場合もあります。

有料老人ホームは独自のサービスなどがある点がメリットですが、費用面で高額になりがちで負担が大きくなることも多いです。また、老人ホームは外から様子がわかりにくいので、もしも入居を検討したいときは見学するのがおすすめです。

実際にスタッフがどう対応しているのか、生活の状況がどうなのかを見ておくことで、自分に合っているかどうかを確認できるでしょう。

個別の見学まで行かなくても、イベントなどに参加すると、スタッフや利用者の状況がみられて参考になります。

どの形でも事前の情報収集が重要

高齢になってからの住まいは、様々な面で制限が生まれるため、若い時の住まい探しとは違った基準が必要になります。いずれにしても、事前にどういった住まいの形があるか、どのようなメリットデメリットがあるかなどを知っておくことで、後々住まいについて考えるときに役立てることができます。

ここで示したポイントを考えながら、情報収集をして将来の住まいについてイメージすることから始めてみましょう。